電験3種の難易度を3つのポイントで解説
電験3種は、ここ5年間での合格率が10%未満と非常に低く、この数値だけ見ても非常に難易度が高い資格試験であることがうかがえます。
まぁ、実際に管理人も電験3種の試験勉強を行ってきましたので、その難易度の高さは身をもって感じておりますが、難易度を計るうえで重要なポイントを合格率以外の3つの切り口でまとめてみましたので、それらを一緒に見ていきましょう。
ポイントその1:資格取得に必要な勉強時間
電験3種については、学習未経験の方が合格するには当ブログでの試算上、約1100時間の勉強時間が必要になってきますが、その勉強時間を目安に他の技術・工業系資格の合格に必要な勉強時間と比べてみました。
※電験3種の勉強時間の内訳は「電験3種の合格までに必要な勉強時間」の記事を参照
資格名 | 勉強時間 |
---|---|
電験1種 | 2000時間 |
電験2種 | 1800時間 |
エネルギー管理士 | 1200時間 |
電験3種 | 1100時間 |
第一種電気工事士(筆記) | 500時間 |
第二種電気工事士(筆記) | 300時間 |
危険物取扱者(甲種) | 150時間 |
1級ボイラー技士 | 100時間 |
2級ボイラー技士 | 70時間 |
合格までに必要な勉強時間で見ると電験3種は技術・工業系の資格の中では中の上あたりの難易度であることがわかります。
ただし、第一電工と電験3種の時間差が倍以上ある通り、電験3種から試験難易度がグッとあがります。
第一電工までの試験に関しては過去問に類似した問題が多く、過去問をやり込めばなんとかなることが多いのですが、電験3種以上の資格試験についてはそういった対策だけでは攻略が難しく、しっかり内容を理解していないと合格は難しいと言えます。
ちなみに巷で人気のあるビジネス系資格の勉強時間と比べた場合は以下のようになります。
資格名 | 勉強時間 |
---|---|
司法書士 | 3000時間 |
弁理士 | 3000時間 |
不動産鑑定士 | 2000時間 |
税理士 | 2000時間 |
土地家屋調査士 | 1500時間 |
電験3種 | 1100時間 |
社会保険労務士 | 1000時間 |
行政書士 | 700時間 |
通関士 | 500時間 |
宅地建物取引主任者 | 300時間 |
まぁ、資格のジャンルや必要な知識・スキルが全く異なりますので、比べること自体ナンセンスではありますが、必要な勉強時間だけで見るとビジネス系資格のなかでも中間くらいに位置しており、士業資格(その資格を持っていれば独立開業をすることが可能な資格)である行政書士や社会保険労務士と比べても電験3種はより多くの勉強時間を必要とすることがわかります。
てゆうか3000時間必要な資格って、、何年かかるねん、、って感じですね。。
ポイントその2:試験範囲の特殊性
電験3種の試験範囲については、電気・電子工学の分野となっており一般的に言えば非常にニッチなカテゴリに位置します。
実際にこういった分野の仕事をされている方や、現在大学で勉強されている方であれば、電験3種の試験範囲はその延長線上に位置するため、試験対策に関しても比較的スムーズに行うことができますが、受験される多くの方は普段仕事などで触れる機会が少ないため、まさに電験3種用に知識や問題解法スキルを身に付ける必要があります。
電タクは電験3種以外にIT業界という職業柄、基本情報処理やIT系ベンダー資格をいくつか取得しているのですが、いずれにおいても仕事で使ってる知識が使える資格試験であったため、それほど苦労はしませんでしたが、電験3種に関しては全くの畑違いだったこともありIT系資格とは比べものにならないくらい苦戦をしいられました。
※サラリーマンが仕事でインピーダンスの計算する場面なんてほぼ皆無なんで。。
まぁ、普段の日常からかけ離れた知識や学力が求められる資格試験に関しては、相対的に見て難易度は高くなる傾向にあり、そこへ来て電験3種に関しては応用力も求められるため、余計に手がかかる試験だと言えます。
ポイントその3:本当の意味での理解力が求められる
電験3種に関しては過去に出題されている問題がそのまま出るといったことがほとんどなく、ちょっとヒネッた問題や引っかけ要素のあるいわゆる奇問が出ることが多いため、いわゆるテキスト丸暗記的な学習方法では対応するのが難しく、各範囲に対してしっかりとした理解力が求められます。
また、過去問を時間を計りながらやったことがある方なら分かると思いますが、とにかく時間が足りなくなることが多いです。
知識を問うだけの試験であれば、知ってるか知らないかで判断することが出来ますが、電験3種に関しては半分以上が計算問題であるため、問題に対する解法の組み立てや計算そのものに時間を要することが多くなります。
知識だけの部分で言えば、先ほどご紹介した同等難易度の社会保険労務士や行政書士などのビジネス系資格のほうが比較的覚える量が多くなると思いますが、電験3種は理解力とそれを扱うスピードが求められる分、毛色が異なる難易度の高さがあると言えます。
難易度を攻略するためには?
電験3種の難易度が高いことは↑↑↑の説明で大体ご理解頂けたと思いますが、攻略するために重要なことはポイント3で挙げてる理解力とスピードが鍵を握ってます。
まぁ、文字で書くだけなら簡単なんですが、正直一番頭を悩ませる課題だと思います。
電タクの経験上、これらを向上させる方法としては「数をこなす」コレに尽きると言えます。
問題をより多くこなすことで、ある程度解法パターンというのは身に付いてきますので、初見の問題に対しても自分の中の引き出しからマッチする解法を探し出せるようになります。
スピードに関しては時間を計りながら問題を解く訓練をすれば確実に向上させることが出来ますが、まぁ、そこまでしなくても単純に問題を多くこなせば慣れの部分も相まって判断スピード、計算スピードはアップしていきます。
即効性のない泥臭い方法ではありますが、電験3種を攻略するためには欠かすことの出来ない試験対策だと言えるので、これから試験対策をされる方、既にされている方含めて一度意識的に取り組んで見てください^^
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