「忘れる」メカニズムを理解して復習効率を高めよう!
電験3種の試験対策はもちろんのこと、試験対策全般に言えることですが、「繰り返し学習する」「きっちり復習する」ってのが試験勉強において最大にして最強の勉強法と言えるでしょう。
電タクも電験3種の試験対策において、各科目の参考書をとりあえず3周くらいはやり込んだ覚えがあり、それなりに効果はあったと感じてます。
ただし、本当の意味で効果的な復習をしていたのか?と振り返れば、今思えばかなり効率の悪いやり方だったなと反省している次第です。。
というのも、
理論 → 電力 → 機械 → 法規
の順番でテキストをこなすのを1セットで行い、法規が終われば、また最初の理論に戻るってやり方だったんですが、最初の理論から次の理論まで2ヶ月位かかってましたので、2回目の理論を始めた際は、
「ほとんど忘れてる・・・」
という状態に陥ってしまい、ほぼ1回目と変わらない時間を要しておりました。
※もちろん電力以降の科目も同じ状態。。
まぁ、習熟度という意味では1回目よりは理解が出来た点はプラスでしたので、あながち間違った勉強法という訳ではなかったと思いますが、ここまで忘れているもんなのかとその当時は自分の記憶力の無さに落胆しきりでした。
で、このブログを立ち上げて以降、色々と勉強法に関する情報を調べている中で、ある興味深い研究結果に出会うことが出来ましたので、この記事ではその研究結果の内容を踏まえて、電験3種の効果的な復習法をご紹介したいと思います。
エビングハウスの忘却曲線で忘れるメカニズムを知る
学習方法などに詳しい方であれば、1度は聞いたことがあると思いますが、人間の記憶の持続に関する研究結果のひとつに「エビングハウスの忘却曲線」というのがあります。
これは、ドイツの心理学者であるヘルマン・エビングハウスって方が、意味のない3つのアルファベットの羅列(られつ)を被験者にたくさん覚えさせ、その記憶がどれくらいのスピードで忘れられていくかを検証し、その結果をグラフ化したものとなります。
人間は記憶した直後から怒涛のスピードで記憶したものを忘れていきます。
1時間後には憶えたことの半分しか記憶していないという悲しい結果です。
ただし、1日後以降については忘却率は減衰していき、比較的ゆっくりと忘れていく傾向にあります。
※2割程度は定着記憶として残る感じです。
では、このことを踏まえてどの位の間隔で記憶したこと(学習したこと)を復習すればいいのかを考えてみると、1日経過後も1ヶ月経過後もそれほど記憶している量には差がないので、ぶっちゃけいつでもいいように見て取れます。
しかし、このグラフにはちょっとした罠があり、同じような忘却率でもその質は似て非なるものなんです。
あるタイミングから忘れ方の質がガラッと変わる
皆さんも経験があると思いますが、内容自体は忘れているが、キーワードや図などを見ることで「あ~アレね」といった感じでなんとなく思い出すというアレです。
コレを学術的な表現では再認可能忘却(忘れてしまっているがきっかけがあれば思い出せる忘れ方)と言います。
逆にそういったきっかけを見ても何も思い出せない忘れ方を完全忘却(最初から記憶していないに等しい忘れ方)と言います。
忘れ方にはこの2種類が存在しており、ある一定期間が過ぎると再認可能忘却から完全忘却に変わってしまします。
この変化度合いについては個人差があると言われておりますが、一般的には1週間が忘れ方の昇格時期と言われております。
なので、さきほどのエビングハウスの忘却曲線で言うところの、1週間後の77%忘却と1ヶ月後の79%忘却では同じような数値でありながら、全く質の異なる忘却であり、再学習に必要な時間は内容にもよりますが、2~3倍はゆうにかかってくると思われます。
忘れる速度/忘れ方の質を踏まえた最適な復習の方法とは?
以上のことを踏まえて、学習したことを復習するタイミングについて考察していきましょう。
まず、復習する最適なタイミングについては、先ほどの説明のとおり完全忘却に昇格する前に行うのがベストなのは明らかなのでまずは学習後1週間を目安に取り組むのが良いと言えるでしょう。
ただし、個人差があるため、1週間でも記憶が微妙な場合は間隔を縮めて行うようにし、逆に全然余裕なら間隔を延ばして自分の最適なタイミングで行うようにしましょう。
※復習する回数を減らすことも効率化のひとつなので。
あと、復習のやり方についてですが、テキストをそのまま読み込むのも悪くはないですが、出来れば演習問題をこなしてぼんやりとした記憶からキーワードを見て思い出すという行動を繰り返すやり方がよいと考えます。
人間は考えたり悩んだりすることで、その際の記憶の定着率が上るとされており、問題をこなし記憶を引き出す行為そのものが忘れない記憶に昇格させるチャンスだと言えます。
※「問題を解く=考える」はセットですしね。
具体的なやり方については、まぁ人それぞれになってきますが、例えば、テキストの章末問題なんかを最初は手を付けずに復習用にとっておき、タイミングを見計らってやるのが一番手っ取り早い復習法なのかと思います。
ただし、計算問題の復習をする場合、テキストにもよりますが章末問題だけでも結構なボリュームがあると思いますので、復習の都度で問題をピックアップして行うのがベターでしょう。
最後に
そもそもの話、「エビングハウスの忘却曲線」については冒頭でも説明しましたが、記憶している対象が「意味のない3つのアルファベットの羅列(られつ)」となってますので、実際の学習に置き換えた場合、意味のない単語を延々と憶えること自体が少ないため、一概にこの忘却曲線に沿った忘れ方をするかについては疑問が残ります。
ただし、記憶量が減衰していくという考え方自体は、記憶する対象問わず当てはまる事実なので、この記事でご紹介した内容を参考にベストな復習タイミングを探すようにしましょう。
タグ:エビングハウスの忘却曲線, 再認可能忘却, 完全忘却, 復習, 記憶
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